性感染症【レディースクリニック和(なごみ)】和歌山県岩出市の婦人科・産婦人科

性感染症

性感染症について

性感染症(STD)とは、性的な行為を介して感染する疾患の総称です。ここでいう行為には、性交だけでなく、オーラルセックスなど幅広い性行為(粘膜の接触)を含みます。

  • 以前は性風俗店などで感染するケースが多く見られたのですが、最近は、不特定多数のセックスパートナーとの性交渉や、セックスに対する考え方の多様化などにより、ごく一般的に広まっています。

代表的な性感染症は、クラミジア感染症、淋病、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、梅毒、エイズなどです。思い当たる方や、パートナーが性感染症に罹患している方は、お早めに検査を受け、適切な治療を受けてください。

主な性感染症

クラミジア感染症

クラミジア・トラコマチスが原因となり、性行為による粘膜同士の接触で感染します。1~3週間の潜伏期間を経て、排尿時の痛みや尿道の痒みが出現します。女性の場合は症状が軽く、自覚症状がない場合もありますが、放置すると不妊症や流産のリスクが高まります。治療に関しては、マクロライド系やニューキノロン系の抗菌薬を使用します。

淋病

淋菌が原因となり、性行為(粘膜接触)によって感染する病気です。約2~9日の潜伏期間を経て、膿みのような分泌物が出現したり、排尿時の痛みなどが起こります。女性の場合は、おりものや不正出血が見られても、症状が極軽度で放置してしまうケースも少なくありません。しかし、きちんと治療しないと不妊の原因となったり、母子感染によって新生児が淋菌性結膜炎になることもあるので注意が必要です。
治療にあたっては、抗菌薬の使用が一般的です。

尖圭コンジローマ

ヒトパピローマウイルスを原因とする性感染症です。潜伏期間は3週間~8か月と長く、感染しても発症しないケースも多いです。一般的には、腟の入り口、大陰唇、小陰唇、会陰、肛門などに、鶏の冠のような腫瘤が出来ます。
治療に関しては、幾つかの方法があります。薬物療法では、ベセルナクリームという塗り薬を塗布します。また、局所麻酔下での切除なども検討します。

梅毒

梅毒トレポネーマによる性感染症です。3週間前後の潜伏期間が過ぎると、性器や口唇などに赤い色の硬いしこりが生じ、リンパ節が腫れてきます。これを放置すると、皮膚の発疹に加えて発熱や全身倦怠感なども出現します。さらに進行すると、心臓や血管、脳が侵されていき、精神異常を来たしたり、死に繋がります。
治療は、主にペニシリン系の抗菌薬を使用します。

性器ヘルペス

ヘルペスウイルスを原因として、性行為(粘膜接触)によって感染します。概ね2~10日の潜伏期間を経て性器に水疱やびらんが生じます。初感染の場合は強い痛みを伴います。治療は抗ヘルペスウイルス薬を使用します。